褒めない・叱らない育て方~アドラー心理学の勇気づけ

褒めない・叱らない育て方~アドラー心理学の勇気づけ


最近は学校の先生や親子でも
友達のような関わりをする親や先生が増えています。
子供たちは先生をニックネームで呼び
親にも名前にちゃんづけで呼んでいたりして
私などは違和感を感じてしまうことがあります。

厳しく躾けるだけが教育ではありませんが、
無責任に無秩序に自由にさせているようなら
問題があるように思います。



ゆとり世代と呼ばれる人たちが子供時代は
「褒めて育てる」というのが主流で
親も先生も新しい良い教育論だと
信じられていたこともあります。

実は私の娘たちもどっぷりゆとり世代です。
子供のダメなところ、できない点を見つけて
叱ったり指摘するのではなく、
子供の良いところを見つけて褒めることに
私も努力していた親でした。

「褒めて育てる」というのは、
セルフイメージを高めることができて
自己肯定感を育てます。
自信を持って前向きに取り組もうとする
ポジティブな子を育てることが
できるようになります。

問題点は、子供が親の顔色を見て
褒められる行動を取ろうとすること。
親の期待に沿うことで
存在価値が認められると勘違いすると
自分の意志で決めるのではなく
褒められないとやらない子に
なってしまいます。



人と関わるときには、
「上から目線で」縦の関係を強制するのではなく
対等でフラットな横の関係のほうが
良好な人間関係を築くことができます。

互いを尊重し合う関係です。
親しみをこめてニックネームや
「ちゃん」づけで呼ぶことだけでなく
どんな相手にも横の関係で接するというのが
ポイントです。

年齢が上か下か
立場や経験が上か下か
社会的地位が上か下か、等々。

無意識に上下関係を察知して
相手によって態度を変える人がいます。
上だと思えば媚びへつらい、
下だと思えば横柄な態度を取る。
人によって態度を変えるのは
一番信用できないタイプです。

常に縦の関係の中で生きてきた人にとっては
横の関係で接するというのは
なかなか努力が必要なのかもしれません。



アドラー心理学の子育てでは、
褒めるのでもなく叱るのでもなく
「勇気づけ」だと言われています。

「褒める」というのは縦の関係で
上から下に向かってでなければできません。
部下が上司に「よくできたねぇ」とは
言わないですよね。



それでは、「勇気づけ」とは
どういうことかと言うと、

子供がお手伝いをできるようになったとき、
「よくできたね」「えらいね」ではなく、
「お母さん助かったよ、ありがとう!」と言う。

日本語は主語が曖昧な会話が多いのですが、
「あなたは・・・」ではなく「私は・・・」で、
YouメッセージをIメッセージに変えるのがコツ。

「キミはよくできたね」「あなたはえらいね」ではなく
「お母さんは助かったよ、ありがとう」。

これは部下指導でも同じです。
褒めるのではなく、「ありがとう」と感謝を伝える。
具体的に何が「ありがとう」なのかを
一言添えることでより効果大です。




「できたね」とほめるのではない。
「ありがとう、助かったよ」と感謝を伝えるのだ。

感謝される喜びを体験すれば
自ら進んで貢献を繰り返すだろう。


by アルフレッド・アドラー




人は誰かの役に立てたということを
とてもうれしく感じるものです。
「ありがとう」と言ってもらえることで
またがんばろうと思えます。

指示通りに動いたから褒められるのではなく、
成長を心から喜んでくれる人がいる。
自分のことのように喜んでくれて
「私もうれしいよ、ありがとう」と言ってもらえる。

自分が成長することで喜ばせることができる。
人を喜ばせることができるのなら
がんばろう、成長しようと思えます。

これが好循環を生み出します。

居場所がないというのは
自分はここでは
何の役にも立てないと思っている状態。
居場所がないというのが
最も人の力を削いでしまいます。

褒められることよりも、
「ありがとう」と言われた人は
力を発揮できるようになります。